絶望的
さて先日、社外でのやり取りを通じて改めて感じたことを。。。整理したいと考えてます。
結論:自社の仕事のワークフローを理解していない経営者は無理ゲーだよ。というコト。
たとえば印刷会社。
今の時代、「印刷する」だけなら、どの会社に依頼しても大きな差はないでしょう。
ネット印刷を使えば、A4程度の印刷物なら数千円で発注でき、数営業日で届きます。
つまり、
「印刷できます」だけでは、すでに差別化になりにくい時代ってコト。
印刷会社のワークフローを単純に分解すると。
企画・編集
↓
原稿・素材整理
↓
レイアウト制作
↓
校正・修正
↓
印刷
↓
納品
となります。
この中で最も価格競争にさらされているのが「印刷」ですよね!
逆に、差別化しやすいのは上流工程で! 企画、編集、提案、レイアウト、校正です。
顧客から渡されたものを、そのまま形にするのではなく、「誰に、何を、どう伝えるか」まで考える。
ここにプロの価値がありますよ!

そして、この視点はマーケティングそのものです。
たとえば、
60代以上が読む会報なのか? 30〜40代向けの販促物なのか? 経営者向けの会社案内なのか?
ターゲットが違えば、文字サイズ、写真、色、文章量も変わります。
さらにペルソナまで具体化すれば、デザインの判断も変わる。
「68歳。紙媒体をじっくり読む。小さい文字は読みづらい。派手さより品格と安心感を好む」
そんな人物を想定すれば、文字は大きく、余白は広く、情報は詰め込みすぎない。
という判断になります。
つまり、レイアウトとは単なる見た目ではありません。
ターゲットに情報を届けるための設計です。
さらに必要なのがトンマナ。
高級感なのか、親しみやすさなのか、信頼感なのか。
誰に何を伝えるかが決まれば、デザインの方向性も決まります。
本来は、ターゲット→ ペルソナ→ トンマナ→ デザイン→ 印刷の順番です。
ここを理解せず「印刷」だけを仕事だと思っていると、競争相手は地域の同業者ではなく、全国のネット印刷になります。
そして、
「うちは1回12,000円でやっている。格安だ」という認識は激ヤバですよー
大切なのは、自分が安いと思うかではありません。
顧客が、その金額にどんな価値を感じるか。
ネット印刷が千円程で存在するなら、「その差額で何をしてくれるのか?」と顧客が考えるのは当然です。
企画、提案、校正、レイアウトまでしてくれるなら、12,000円でも安いかもしれない。
逆に、顧客が文字量も配置もデザインも考え、最後に印刷するだけなら、価格の意味は薄くなりますよね。
これは印刷業だけの話ではありません。

我々、飲食事業部でも福祉事業部でも同じです。
自分たちがやっている「作業」と、顧客が買っている「価値」は違う。
ここを理解できる経営者と、できない経営者では差が出ます。
さらに今はAIがあります。
Claude CodeのようなAIを使えば、企画補助、原稿整理、校正、レイアウト、データ制作までかなり自動化できます。
印刷・納品はネット印刷へ外注できる。
つまり、
下流の印刷だけでなく、上流工程までAIに代替され始めている。
だからこそ、
「Illustratorが使える」「印刷機を持っている」「30年間やってきた」だけでは競争優位になりません。
これから必要なのは、
顧客の事業を理解し、誰に届けるのかを考え、ペルソナを描き、トンマナを整え、成果につながる表現まで提案すること。
そこまでできれば、
印刷会社ではなく、地域企業のマーケティングパートナーになれないですよ。
地方だから厳しいのではない。家族経営だからでもない。経営者が60代だからでもない。
問題は、市場が変わっているのに、自社の仕事の定義が変わっていないことな。
「30年間これでやってきた」は実績です。
しかし、
30年間通用したことと、これから5年間通用することは別です。
斜陽産業ほど、自社の仕事を細かく分解する必要があります。
何が価格競争になるのか? 何がAIに代替されるのか? 何が人にしかできないのか?
そこまで解像度を上げて考える。
印刷会社なら、
「紙に印刷する会社」なのか?
それとも、
「顧客の情報を、ターゲットに届く形へ設計する会社」なのか?
前者は熾烈な価格競争へ、後者は価値競争へ向かうでしょう。
そして、これは私自身にもそのまま返ってくる問いです。
市場は変わる。
顧客も変わる。
テクノロジーも変わる。
だからこそ、経営者である私自身が学び続け、自社の志事(仕事)を常に分解し直し、価値を再定義し続けなければならない。
「今までこうだった」ではなく、「これからどうあるべきか」を考え続ける。
変化を恐れず、解像度を上げ、顧客に選ばれる価値をつくる。
私自身、経営者としてまだまだ学び、考え、実行しながら、これからも一歩ずつ邁進していきたいと思います。
次回に続く・・・・・・


